●向江村和也先生(英語科・保健体育科/柔道部顧問)
4年前に近江高校アドバンスコースを卒業し、今年、「先生」として帰ってこられました。今、後輩たちに伝えたいこと…笑顔の秘訣を教えてくださいました。
今年の4月より近江高校で教員を務めております向江村和也と申します。担当教科は保健体育及び英語です。また、私が学生の頃からお世話になってきた柔道部の顧問にもなりました。
私は中学校までを実家のある兵庫県で過ごしました。幼い頃に始めた柔道ですが、体も小さく、試合では勝った記憶があまりありませんでした。そんな中、決して強くはありませんでしたが柔道が大好きだった私は縁あって滋賀県の強豪、近江高校に進学を決めました。この近江高校への進学が人生の転機となりました。私自身柔道一本でやっていくほど強い選手ではなく、将来は「教師になる」という夢があった事もあり、アドバンスコースで文武両道を目指しました。勉学はもちろん、全国レベルの稽古、さらに親元を離れ初めての寮生活と大変忙しい毎日でしたが近江高校での3年間は非常に充実したものでした。そして、練習の甲斐あって3年生最後の大会では全国大会で入賞を果たすことが出来ました。この結果が十分満足できるものかといえばそうではありませんでしたが、「努力すれば目標または目標に近いところまでは達することができる」「支えていただいた多くの方に感謝の心を持つ」ということを学びました。
私自身の2つの目標「教師になること」と「柔道日本一になること」、この2つの目標を達成できる大学はここしかないという強い思いを持って、総合大学であり柔道の名門でもある東海大学に進学を決めました。大学では体育学部に所属し、本格的に教員になるための勉強と柔道をより深く、専門的に研究していました。さらに部活動では、文字通り「日本一」の環境の中で大変多くのことを学ばせていただきました。しかし、結果から言うと私自身が選手として「日本一」にはなっていません。しかし、私は東海大学を選んだことには後悔していません。世界を狙う集団の中で必死に選手を目指したことは大変貴重な経験となりました。
その一方で、教員志望の者から選出される主務という所謂マネージャーも並行して務め、客観的かつ冷静に物事を判断することを学びました。4年時には全日本学生優勝大会、全日本学生体重別団体優勝大会という大学柔道の最大の2つの団体戦において優勝、120名の部員を陰ながら支え、チームとして日本一を経験することができました。
また、私が大学でもう一つ力を注いだことが「授業」でした。教師になるという目標があったので、柔道で全日本レベルの選手になるか、または最低でも2科目の教員免許を取得しようと考えていました。保健体育に関しては多くの小学校、中学校に行くことで、より実践的な教育法を学びました。加えて、大学2年生になったころから文学部英語コミュニケーション学科の授業を履修し、英語の教員免許取得に挑戦しました。特別英語が得意だった訳ではありませんでしたが、何かひとつ、自分の殻を破るようなことに挑戦したいという気持ちがありました。
そして大学4年生の時、短期間ではありましたが縁あってカナダ・バンクーバーに留学しました。目的は英語の勉強、柔道指導、オリンピックの手伝いというものでした。この短い期間の中で、実際英語がスムーズにしゃべれるようになったかというと、なりませんでした。ただ、オリンピックを表と裏の両方から見ることができたこと、異文化の中で柔道を指導したこと、多くの観光名所に足を運んだことなど、すべてが今までになかった刺激でした。そんな中で、最も印象に残った事はカナダのことではなく、「日本のすごさ」でした。海外に溢れる日本の製品や、日本人独特の礼儀作法、文化などは外国人にも一目置かれており、私自身も海外に行き、日本という国を客観的にみることによって日本人のすばらしさを感じ、誇りを持つことが出来ました。この経験を今後の教員生活に活かすことで、お世話になった方々に恩返ししたいと考えています。
私は「体育」と「英語」を別々のものと考えるのではなく、体育で培ってきたものを英語の授業にも取り入れていきたいと考えています。運動は好きだが勉強は苦手、またはその逆の生徒に対して、少しでも興味を持ってもらえるような教材をつくり、授業を展開していくことを目標としています。そして何より私がここまでやってこられたのも、多くの方々に出会い支えていただいているお陰であり、この上ない幸せです。今後もこの感謝の気持ちを持って、すべてのことに打ち込んでいきたいと思っています。